あなたがこの記事にたどり着いたということは、もしかしたら
さん
ウチのハムスター、冬眠しちゃったかも!?
という状況なのではないでしょうか?
そのままの状態で放置するのはとてもキケンです!
この記事では、
についてお伝えします。
当ブログ「はむねこメモリアル」では、ハムスターを大切に育てたい飼い主さんに向けて、お役立ちコンテンツを発信しています♪
冬になると、「ハムスターの擬似冬眠」が問題になりますが、正しくは冬眠ではありません。
擬似冬眠の正体は、低体温症です。
人は寒ければ暖房を入れて毛布にくるまり、暑ければ冷房をいれ扇風機にあたって涼めます。
ですが、ハムスターはそうはいきません。
ケージという限られた範囲の中で生活し、汗腺がないため風にあたっても不快なだけ。
暑すぎても寒すぎても命の危険。
なので、人が生活環境を整える必要があります。
ハムスターは急激な温度変化に弱いからね。
絶対に擬似冬眠させちゃいけないよー!
ハムスターの擬似冬眠とは
擬似冬眠は低体温症
野生で生きるハムスターは、エサが少ない冬になると、活動量を減らして代謝を落とし生き延びるために擬似冬眠を行うことがあります。
<前略>冬は冬眠しながらも時々貯蔵した食物を食べるという夜行性、疑似冬眠性の動物です。
環境省 – 家庭動物等飼養保管技術マニュアル
冬眠状態になると、ハムスターの体には大きな負担がかかります。
お部屋の温度が15℃を下回らないように注意しましょう!
ハムスターは、温度が15℃を下回ると動きがにぶくなり、10℃以下になると体が冷たくなって呼吸も浅くなり、冬眠をするよ。そのまま死んでしまうことも多く、危険な状態だから、すぐにあたためて回復させよう!
三輪恭嗣(監修)『かわいいハムスターの育て方&ハッピーストーリー』(ナツメ社/2021)
ですが、適切に飼育していればペットとして飼われているハムスターが「冬眠」をすることはないです。
なのに、動かない。寝たようにじっとしている。これは、
という状態です。
人も、低体温症になることがありますよね。
低体温症の原因には,①寒冷環境,②熱喪失状態,③熱産生低下,④体温調節能低下などがあり,これらが単独あるいは複合して発症する。
引用元:日本救急医学会
上記の低体温症の定義は人間に当てはまるものですが、ハムスターの低体温症も仕組みは同じです。
つまり、生命維持活動に必要なエネルギーが作り出せないため、できるだけ消耗を少なくして必死に生命維持しているということです。
擬似冬眠(低体温症)によるリスク
低体温症になってしまったハムスターは、生命活動が非常に難しい状態です。
自力で起きることは難しいため、人の手で回復させないといけません。
しかし、必ず回復するわけではなく、そのまま亡くなるハムスターも多くいます。
小さい体に低体温症というのは、それほど負担が大きいことなんです。
ハムスターの擬似冬眠を見分けるには
ハムスターが呼吸をしているか
ハムスターが擬似冬眠の状態になっていると、ぜんぜん動かないので
さん
え!?死んじゃったの!?
と思い込んでしまいますが、まずはハムスターが呼吸をしているかをしっかりと確認しましょう。
分かりにくいかもしれませんが、胸が少し上下に動いていたり、顔のおヒゲがピクピク動いていませんか!?
見た目で生きているかわからなくても、すぐに諦めてはいけません。
後で紹介する擬似冬眠から回復させる方法を試してあげてください。
実は生きていたのに、埋葬してしまった。という話を聞いたことがあります・・
ハムスターの身体が硬直していないか
ハムスターが丸まって動かない。一見すると亡くなっているように見える擬似冬眠。
擬似冬眠になっているのかどうかの判断するポイントとして、呼吸の次は死後硬直のような状態かどうかを確認してください。
「擬似冬眠」であれば、体はいつもより硬くても、死後硬直のような「筋肉がまったく動かず体が硬い」ということはありません。
※ただし、死後硬直後、一定の時間が経つと次は死後硬直が解けて、体が柔らかくなります。
>> ハムスターが亡くなったらどうすればいい?火葬の値段や埋葬方法
ハムスターが擬似冬眠したら
ハムスターを擬似冬眠から回復させる方法
ハムスターが擬似冬眠しているということは、生命維持の危機です。
その場合は、以下の手順で回復を促してください。
温風ヒーターやストーブ、ドライヤーなどで急激に暖めるのは、ハムスターの体に大きな負担をかけてしまうので絶対にやめましょう。
青沼陽子(監修)『いちばんわかる!ハムスターの飼い方・暮らし方』(成美堂出版,2020年)
ハムスターが擬似冬眠から回復したら
覚醒したら、砂糖水やはちみつを水に溶かしたものをあたえて、回復をうながします。
そのあともしばらく経過観察してください。
まだまだ安心できません。
ケージ内の温度を適温(20度~25度)にして、1日ほど様子をみます。
もし、様子がおかしいことがあれば、動物病院で診てもらってください。
以上が回復の手順ですが、温め始めて2時間~3時間経っても起きないのであれば、亡くなっている可能性が大きいです。
どちらにしても、まずは動物病院に連れて行き、専門家に診てもらいましょう。
ハムスターが擬似冬眠する原因と対策
ハムスターが擬似冬眠に陥る原因として考えられることを4つ紹介します。
擬似冬眠の原因① 適温ではない
「適温が保てていない」ことによる擬似冬眠は多発しています。
ハムスターは体の小さな生き物。急な寒暖差も、不適切な温度も、すぐに体に影響を及ぼします。
>> ハムスターが寒いときの5つのサイン【気づいたらすぐに対策を!】
たった一晩、寒すぎたというだけでも低体温症で亡くなることがあります。
対策としては、こんな感じ↓。
ケージ内の温度を計っていないという飼い主さんも多いです。
しかし、ハムスターはわたしたち人間よりも温度変化に敏感です。
適温(20度~25度)から2~3度高い、低いというだけでも、その変化をキャッチします。
ちゃん
お、少し温度が下がったでちか?
なので、まず現状が何度ぐらいを保てているのか計ってみてください。
次に、ケージ内全体が温まるように工夫してください。
大切なのは、ケージ内全体が温まるということです。
一番簡単に管理できるのがエアコンです。温度設定もできて、管理がしやすいです。
はむねこ家は夏と冬は24時間エアコン管理!
その他にも、ケージの上につけて全体を温めるような器具もあります。
ハムスターを飼っている方もよく使われているこちらの「暖突」!
天井に取り付けるタイプで、遠赤外線でじんわり温めてくれる上に、保温球の約1/3の電力しか消費しないので電気代の節約にもなります。
ただ、ルーミイの天井部分にはサイズが合わないという意見も見かけるので、ぜひ口コミを確認してみてください。
こういったものを利用して、ケージ全体を適温に保ちましょう!
パネルヒーターのように巣箱の下に敷いて使うような1か所だけを温める器具もあります。
ケージ全体を暖めるものではありませんが、巣箱の一部が暖かくなるように設置してあげると効果的です!
擬似冬眠の原因② 日照時間が短すぎる
「日照時間が短すぎる」は盲点かもしれません。
一般的に2時間以上の日照時間が必要だと言われています。
人はあまりにも日照時間が短すぎると、ホルモンバランスをくずしたり病気にかかりやすくなりますが、ハムスターも同じです。
あまりに日照時間が短いと、体内のリズムが崩れ不安定な状態になります。
室温が低いことに加えて、部屋が暗すぎたり、光を感じる時間が短いと冬眠状態に入りやすくなります。
青沼陽子(監修)『いちばんわかる!ハムスターの飼い方・暮らし方』(成美堂出版,2020年)
対策としては、こんな感じ↓。
まずは、ケージの置く場所を見直します。
寝室や玄関など、「ずっと暗い」場所においてませんか?
適切な環境は、直射日光や風が当たらず、昼は明るく、夜は暗い環境。
自然光が入る部屋なら、自動的に明るい時間と暗い時間の区別がつきます。
もし、ワンルームなどにお住まいで就寝が遅いため、どうしても夜暗くできないということであれば、夜になったらケージにタオルなどをかけで暗くするという手もあります。
擬似冬眠の原因③ エサの量が足りていない
ハムスターが擬似冬眠を起こす理由として、他にも考えられるのがエサの量が足りていないということです。
エサが足りないことで、ハムスターは活動量を減らして代謝を落とします。
その結果、擬似冬眠してしまいます。
「温度が10度を下回る」+「ごはんが減る」という野生の冬と同じ状況になったら、飼いハムでも冬眠に入ってしまいます。
今泉忠明(監修)『ハムスターがおしえるハムの本音』(朝日新聞出版/2018)
ペットとして飼われているハムスターにとって、そんな危険な延命方法を取らせる必要はまったくないので、しっかりをエサを与えてあげましょう。
晩秋頃から冬季にかけてはヒマワリの種やクルミを多めに与えて体力をつけ、保温に気をつけて、飼養下では冬眠させないで飼った方が無難です。
環境省 – 家庭動物等飼養保管技術マニュアル
擬似冬眠の原因④ 床材が足りていない
ハムスターが擬似冬眠してしまういちばんの理由は寒いからですよね。
本来ハムスターは、土の中で寒さをしのいでいますが、ペットとして飼われている多くのハムスターはケージで飼われていて、土を掘って潜れるような環境ではありません。
たまに土で飼われている方もいらっしゃいますね!
ただ、多くの飼い主たちが用意できるのは床材。
ですので、せめて床材をたっぷりと入れて、ハムスターが床材の中をホリホリして隠れることで寒さをしのげるように工夫してあげましょう!
コスパの良い床材なら、気にせずたくさん使えますよ!
ハムスターに擬似冬眠をさせない環境を整えよう
以上、「ハムスターの擬似冬眠からの回復方法と、擬似冬眠の原因と対策」でした。
まだまだ冬は続きますし、季節の変わり目にも擬似冬眠になることがあります。
ハムスターが一日でも長く生きられるように、飼い主さんにできることは環境を整えてあげること!
しっかり寒さ対策をして、擬似冬眠を防いであげてください。
お役に立てたら嬉しいです。それでは!
ハムスターの冬のお世話については、コチラ↓にまとめています。ご覧くださいね♪