
さん
ハムスターの多頭飼い、してみたいな!
と思っていらっしゃる飼い主さんへ。
ハムスターの多頭飼いって憧れますよね!

ぎゅっと集まって寝ている姿なんか、サイコー!
でも、多頭飼いにはさまざまなリスクがあることをご存知でしょうか。
この記事では、
について、はむねこ家での多頭飼いの経験談も交えて解説していきます。
この記事を読めば、ハムスターの多頭飼いのリスクをきちんと理解したうえで、多頭飼いに挑戦するかどうかをしっかり判断できるようになります。


当ブログ「はむねこメモリアル」では、ハムスターを大切に育てたい飼い主さんに向けて、お役立ちコンテンツを発信しています♪

SNSでも多頭飼いをみかけるよね!

でも絶対大丈夫なことではないよ!
ハムスターは単独で暮らす生き物

そもそもハムスターは、基本的に他のハムスターと一緒に住むことはできません。

さん
ケージに1匹で暮らすのは寂しくないの?
と思う方もいるかもしれませんが、1匹で生活させる方がトラブルは少ないです。
基本的にはひとつのケージに1匹ずつで飼うようにしましょう。寂しいと思うことはありません <以下略>
田向健一(監修)『ハムスター 毎日のお世話から幸せに育てるコツまでよくわかる!』(誠文堂新光社/2017)
1匹で暮らす方がトラブルが少ないというのは、複数で暮らすとリスクがいろいろと出てくるからです。
ハムスターを多頭飼いできない理由

ハムスターの多頭飼いが難しい理由は
ということが挙げられます。
① 縄張り意識が強いから
ハムスターは縄張り意識が強い生き物です。
なので、自分の縄張りのなかに他のハムスターがずっと暮らしているというのは苦痛になります。
これを放置すると
という状況に陥ります。
ケンカする
ハムスターは今まで同じケージで仲良く暮らしていた仲間であっても、急にケンカをはじめることがあります。

さん
ケンカってどういう状態?
という疑問があるかもしれませんね。
ハムスターのケンカの特徴として
などがあります。
共食いする
ハムスターのケンカを放置していると、強い方が弱い方を食い殺してしまう可能性もあります・・
せっかく仲良く暮らしている姿を見たくて多頭飼いを始めたのに・・

共食いして死んでしまうという結果になるのは、あまりにも悲しすぎます・・
② 繁殖するから
ハムスターはネズミの仲間ですので、繁殖力がとても高いです。

いちどの出産でたくさんの子供が産まれます。
オスとメスを同じケージで飼育してしまうと、あっという間に繁殖して手に負えなくなってしまいます・・
ですので、オスとメスの多頭飼いだけは絶対にしない方がいいです。

飼育崩壊に陥った飼い主さんについてのニュースを見たこともあります。
ハムスターの繁殖を希望する場合は、一時的にオスとメスを一緒にして交尾させて、普段はそれぞれのケージで単独飼育するべきです。
>> 【ハムスターの飼い方】繁殖はいつからできる?交尾の方法と3つの注意点
③ 健康管理が難しいから
複数のハムスターを同じケージで飼うと、個体ごとの健康管理が難しくなります。
たとえば
などなど。
食事量の確認
ハムスターがしっかりとエサを食べているかどうかを確認するために、エサの減る量をチェックするのはとても有効な手段です。
しかし、多頭飼いをしているとエサの減り方では判断できなくなってしまいます。

食いしん坊の子が独り占めしてるかもしれないからね・・
ハムスターはエサを頬袋に溜めたり、巣箱にため込んだりするので、エサの減る量だけで完璧に判断できるわけではありませんが・・

ですが、エサの減り方を見るという簡単で有効な健康状態のチェック方法を失うのは、ハムスターの飼育を難しくします。
排泄物の状態
ハムスターの便(糞)は健康状態の判断材料になります。
ハムスターが下痢をした場合、ウェットテイルという尻尾まわりが濡れた状態になり、命の危険がともなう体調不良となります。
お尻やお腹が濡れるような水状のウンチはウェットテイル、と呼ばれ非常に危険な状態のサインです。
山口俊介・樹美(監修)『ハムスターの健康と病気 幸せサポートBOOK』(メイツ出版/2019)
複数のハムスターを同じケージで飼っていると、下痢をしている個体がどのハムスターか判断するのに時間がかかります。

病院で診断してもらうのが遅れてしまいます・・
>> ハムスターを動物病院へ連れて行く方法!5つの準備が大切です。
病気がうつりやすい
多頭飼いをしていると、1匹のハムスターが病気にかかった場合に、ほかのハムスターにもあっという間に感染してしまいます。
「病気がうつりやすい」というのも、ハムスターの多頭飼いを敬遠する大きな理由になります。
どうしても多頭飼いするなら、この危険性を少しでも抑えるために、飼い主がハムスターの病気についてしっかり学んでおき、異変にいち早く気づけるようにすることが大切です。

ハムスターの病気に特化した書籍↓をぜひ読んでおいてね!
多頭飼いできるハムスターの種類

ハムスターの多頭飼いはリスクが大きいですが、挑戦する場合は多頭飼いしやすい種類のハムスターを選ぶことが大切です。
幼少期のハムスター
幼少期のハムスターなら、多頭飼いできる可能性が高いです。

たしかに、ペットショップでは多頭飼いされているよね!!
ペットショップで暮らしている幼いハムスターたちは、まだ縄張り意識が芽生えていないために、仲良く暮らしていられるのです。
ただ、幼少期だからといって確実に多頭飼いが成功するわけではありません。
ペットショップで一緒に暮らしていた子を、そのまま同じケージで飼うなら成功率が高いです。
ロボロフスキーハムスターなら複数で飼えるかも

比較的にロボロフスキーハムスターは多頭飼いがしやすいと言われています。
「そんなにぎゅうぎゅうになって、苦しくないの?」と思うくらい、折り重なって眠るロボロフスキーたち。彼らはハムスターのなかで唯一、おとなになっても複数飼いができる種類です。
今泉忠明(監修)『ハムスターがおしえるハムの本音』(朝日新聞出版/2018)
ただ、あくまで「多頭飼いできる可能性が高い」というだけで、絶対できるわけではありません。

さん
ロボロフスキーなんだから、ケンカせずに仲良くしてよ!!
と、ケンカしているハムスターたちを同じケージで飼い続けるようなことはやめてください。
ジャンガリアンハムスターは多頭飼いしない方がいい

ジャンガリアンハムスターはドワーフハムスター(小さいという意味)に含まれます。
たまに、ドワーフハムスターは多頭飼いできると解説しているネット記事などを見かけますが、ジャンガリアンハムスターは多頭飼いはNGだと考えています。
大人になったジャンガリアンハムスターは縄張り意識が強いので、高確率でケンカしてしまいます。
多頭飼いに挑戦してみた
はむねこ家でも、小さいころから一緒に暮らしていたロボロフスキーハムスター2匹を同時にお迎えし、多頭飼いに挑戦したことがあります。


が、すぐに挫折・・
初めこそ、同じケージでしたが、
などの理由で、すぐに多頭飼いをやめて個別のケージに分けて飼育することにしました。
この2匹はブリーダーさんの元で生まれたときから一緒に暮らしていた子たちでしたが、仲良く暮らせたのは本当に短い期間でした。

縄張り意識が芽生えたんだね。

きっと性格の相性も悪かったんだと思う・・
でも、一緒に寝ている姿を少しでも見せてもらえただけで大満足だと思ってます♪
ロボロフスキーハムスター2匹の多頭飼いに挑戦した詳しい経験談は、
>> ハムスターを2匹一緒に飼ってみた【ロボロフスキー多頭飼いに挑戦】
の記事にまとめています。ぜひご覧ください♪
ハムスターの個性や性格による
さきほどのはむねこ家の例のように、ロボロフスキーハムスター同士でもケンカしてしまうことがあります。
やはり、多頭飼いできるかどうかはハムスターごとの性格によるところも大きいです。
ハムスターの多頭飼いを成功させるコツ

ハムスターの飼育に慣れてから挑戦する
ハムスターの多頭飼いを希望する場合でも

さん
ハムスターを飼うのは初めて!!
という方はやめておいた方がいいと思います。
理由は、ハムスターの飼育経験がないのに多頭飼いしてしまうと、ハムスターの扱いに慣れていないために健康管理も難しく、長生きさせてあげられない可能性があるからです。
種類によっては、多頭飼育も可能ですが、飼育上級者になってから検討しましょう。
田向健一(監修)『ハムスター 毎日のお世話から幸せに育てるコツまでよくわかる!』(誠文堂新光社/2017)
はむねこ家では、ジャンガリアンハムスターの単独飼育を2匹経験してから、ロボロフスキーハムスター2匹の多頭飼いに挑戦しました。

すぐに単独飼育になったけどね!(笑)
初めてハムスターを飼う方は、1匹を単独で落ち着いてお世話してあげるべきだと考えています。
兄弟なら成功率が上がる
ハムスターの多頭飼いは、同時に生まれて一緒に育てられていた兄弟なら成功率があがります。

多頭飼いするなら、兄弟の子にしておくべき!!
もちろん、兄弟だからといって確実に成功するわけではありません。
結局のところ、ハムスター同士の性格の相性がものをいいます。
同性だけで飼う
多頭飼いのコツというよりは必須条件になりますが、オスとメスの多頭飼いだけは絶対にやめておきましょう。
ハムスターは繁殖力が高いので、あっという間に増えてしまい、飼育崩壊につながります。

安易に繁殖させないように、責任をもって飼育しようね!
多頭飼いするなら、オスだけ(もしくはメスだけ)の同性だけを同じケージに入れるようにしましょう。
3匹以上で飼う
多頭飼いといっても、2匹で飼育していると、どうしてもハムスターの間に「強い個体」と「弱い個体」という力関係の差が生まれてしまいます。
弱い個体がエサを食べられなかったり、ケンカに負けて居場所がなくなってしまうのです。
多頭飼いするとしたら、3匹以上のハムスターを一緒にしてあげましょう。

数が増えるほど、健康管理が難しくなるけど・・
ケージは大きいものを選ぶ
多頭飼いするのであれば、必ずケージは大きめのものを用意してあげましょう。
ハムスターの数に対して小さすぎると、それぞれの個体の縄張りが干渉してケンカが起きやすくなります。
しかも、力関係の強い個体・弱い個体のどっちにとっても、
と感じてしまい、自分のテリトリーを守れないというストレスが生まれてしまいます。

あくまで個人の意見ではありますが、最低でも幅60cmはあるケージを使うべきだと思います。
はむねこ家のオススメは、ハムスターの不正咬合の原因になる金網がない水槽タイプのケージです。

水槽ケージはキレイな写真を撮りやすいので、ハムスター同士が仲良く集まって寝ている姿も撮れるかもしれませんよ♪
はむねこ家が愛用している水槽ケージのレビュー記事もありますので、よければご覧ください。
>> ハムスターには水槽ケージがオススメ!3つの理由で楽しく飼える♪
エサ入れ・回し車を複数用意する
ハムスターを多頭飼いするなら、エサ入れや回し車を複数用意してあげましょう。

混雑して奪い合いになっちゃうからね!!
特に回し車は、2匹が逆方向に走ろうとすると、すぐにうまく回らなくなってしまうので、ハムスターにとってストレスになります。

運動不足にもつながるね・・
ハムスターが運動不足になると肥満になり、健康にも影響が出てしまうので、回し車は必ず複数用意しましょう。
>> 【ハムスターの飼い方】肥満対策の3つのダイエット法!おデブ解消!
回し車がたくさんあると、ハムスターが走るときの騒音が問題になります。
ですので、静音性の良い回し車を用意するべきでしょう。
はむねこ家のオススメは、SANKOさんの「サイレントホイール」です!

ほんとに静かだから、愛用しています♪

どれだけ静かなのか?レビューしてます!↓
>> ハムスターの静かな回し車『サイレントホイール』で快眠しようよ♪
ハムスターを多頭飼いするときの注意点

ストレスをかけないようにする
ただでさえ、多頭飼いはハムスターのストレスが増えてしまうリスクがあるので、なるべくストレスを掛けない飼育環境にする必要があります。

さん
ストレスの掛からない飼育環境って?
ざっくり解説すると、以下のことに気をつけましょう。
この記事で解説するには長くなってしまうので、ハムスターのストレスを軽減する方法については、こちらの記事↓を合わせてご覧くださいね。
>> 【ハムスターの飼い方】ストレス解消法9選!発散させて死亡を防ぐ。
ケンカしたらケージを分ける
今まで仲良く暮らしていても、ある日急にケンカをはじめることがあります。

縄張り意識が強くなったんだね・・
ただ、日中は寝ていることがほとんどです。

さん
夜中の活動する時間帯は仲良くできているんだろうか?
という心配があります。
そんな場合は、ペットの見守りカメラを使って夜中の様子を録画してみましょう。

見守りカメラは暗い部屋でも録画できる暗視機能があるものがほとんど。

スマホで映像を確認もできるので便利です!
はむねこ家でも導入して、夜中だけでなくお出かけのときも留守番の様子を確認できるので、とっても安心できました。
>> 【ペットの見守りカメラ】ハムスターの留守番も安心!5つのメリット
元気がない個体がいたらケージを分ける
ハムスターを多頭飼いしていると、力の強い個体がエサを独り占めしたり、弱いものを追いやったりする可能性もあります。
ですので、弱って元気がなくなってしまった個体がいないか、注意する必要があります。
などの症状に特に気を付けてチェックしましょう。
痩せている個体がいないか
強い個体がエサを独り占めしてしまった場合、弱い側の個体はエサが食べられなくて痩せてきてしまうことがあります。
可能であれば、1匹ずつ定期的に体重測定をして体重変化の記録をつけるのがオススメです。

急な体重変化に気付けるので、異変をいち早く察知できますよ!
痩せてしまうハムスターがいれば、ケージを分けて飼育し、しっかりとエサを食べられるようにしてあげましょう。
>> 【ハムスターの体重の測り方】3つのメリットと注意点を解説。
毛並みが悪い個体がいないか
弱い側のハムスターが過度なストレスを感じている場合、毛並みが悪くなってしまうことがあります。
毛並みが悪い子を見つけたら、すぐにケージを分けて安心して暮らせるように対処してあげましょう。
毛並みが悪くなる理由はストレス以外にもありますので、気になる方はこちらの記事↓も参考にご覧くださいね。
ハムスターの多頭飼いはリスクが大きい

以上、ハムスターの多頭飼いが難しい理由と多頭飼いするときの注意点についてでした!!
はむねこ家の結論としては、「多頭飼いはオススメしない」という意見になります。

さん
一緒に暮らす可愛い姿を見たい
という飼い主さんの意見もすっごく分かります。
ですが、1匹ずつ丁寧に健康管理できるように単独飼育する方がメリットがあると思っています。

あくまで、個人の意見ではありますが・・

ロボロフスキーなら挑戦するのもアリだと思います!
皆さんが素敵なハムスターライフを送れますように♪
ではまた!!